株式投資のための企業分析
主に決算内容を元に「貸借対照表」「貸借対照表」「キャッシュ・フロー計算書」の分析結果をご紹介
今回の銘柄は「フリュー(6238)」です。
事業内容
■プリントシール事業
プリントシール機及びその消耗品であるシール紙の販売。
■コンテンツ・メディア事業
プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」を中心としたインターネット上のコンテンツ・メディアの運営。「ピクトリンク」では、プリントシール機で撮影された画像を、スマートフォンなどのモバイル端末から取得できるサービスを提供。
■キャラクタ・マーチャンダイジング事業
クレーンゲーム景品のぬいぐるみ、フィギュア等や、コンビニエンスストア等に向けたキャラクターくじ「みんなのくじ」及び、高価格帯のホビー商品を企画・販売等。
■ゲーム事業
PlayStation®4やNintendoSwitch™等のハードに対応した家庭用ゲームソフトや、GooglePlayやAppStore等で配信するゲームアプリの企画・開発・販売・運営と、アニメーション番組を企画・制作し、近年ではゆるキャン△等をお届け。
プリクラ(ピクトリンク)を通して得られる若年層の女性データを活用して、モバイルコンテンツや広告関係などに活かして、事業拡大を図っている。
株価(チャート:日足_半年表示)
[2021.07.21] 株価1,464円
5月13日の安値961円から約2ヶ月で1,464円(7月21日時点)の約1.5倍に上昇!!
もみ合い相場から上昇トレンドに転換し、直近の高値である6月25日の高値1,462円を本日終値で更新してきました。ローソク足の形としてはもう一段階上値を更新しそうな勢いがありますね。ちょっと短期的に上げすぎな気も?また、RCIを見ると高値圏には見えますが、中期(オレンジ)を短期(緑)が下抜けするデットクロスが形成されるまではスルーですかね。
MACDは既にデットクロスが形成されているため注意は必要だが、個人的には現状MACDよりもローソク足の形を優先して判断した方が、利益を取るにしろ損切りするにしろ迅速に判断できるだろう。
株価指標
※株価1,464円、21年4Q決算値で想定
PER:22.5倍
PBR:2.1倍
配当利回り:2.5%
ROE:9.3%
一人当たりの売上:54.7M円
PER22.5倍、PBR2.1倍は直近株価が上昇してきてはいるものの数値だけで見れば割安圏内に見える。ROE9.3%も決して低い数値ではないし、一人当たりの売上も高いことからここに示す各種指標で言えば個人的には買い目線で捉えている。
決算内容
2021年3月期決算短信〔日本基準〕(非連結)[2021.5.13]
貸借対照表
(百万円) | 資産 | 負債 | |
固定資産 | 4,438 | 19,764 | 純資産 |
流動資産 | 19,573 | 6 | 固定負債 |
4,241 | 流動負債 | ||
自己資本比率 | 82.3% | 流動比率 | 462% |
自己資本比率82.3%と非常に高く、流動比率462%も全く心配のいらない高い安全性と言える。他業種含めここまで自己資本比率・流動比率が高い銘柄は少ない。
損益計算書
(百万円) | 20.3月期 4Q |
21.3月期 4Q |
進捗率 | 21.3月期 通期予想 |
22.3月期 通期予想 |
売上高 | 27,431 | 24,777 | 101% | 24,500 | 32,000 |
営業 利益 |
3,637 | 2,736 | 137% | 2,000 | 3,200 |
経常 利益 |
3,656 | 2,716 | 136% | 2,000 | 3,200 |
純利益 | 3,020 | 1,844 | 137% | 1,350 | 2,200 |
営業 利益率 |
13.3% | 11.0% | 8.2% | 10.0% | |
経常 利益率 |
13.3% | 11.0% | 8.2% | 10.0% | |
純利益率 | 11.0% | 7.4% | 5.5% | 6.9% |
今回の決算である21年4Q数値を見てみると、売上高が0.89倍(27,431M→24,777M)に減少している。会社発表の通期予想を売上・利益共に超えているため及第点ではあるものの、プリントシールという事業上やはり、コロナの影響が大きく出ている。
株価としては決算発表翌日は上昇しており、通期予想を超えてきた点は一安心、そして22年通期予想で大きく売上を伸ばしてくる(1.29倍)点が評価されたと考えられる。
また、22年通期コンセンサスとしても会社発表値よりも高く(コンセンサス:売上33,259M)、もう一段業績を伸ばしてくると予想されている。コンセンサスが高いということは市場としても評価されており、その分株価も上昇する傾向にはあるが、逆に決算発表内容がコンセンサスに届かないとなれば、大きく株価下落することに繋がるためリスク面も理解しておく必要がある。
キャッシュフロー計算書
(百万円) | 2020.3月期4Q | 2021.3月期4Q |
営業CF | 2,952 | 2,795 |
投資CF | -1,854 | -2,146 |
財務CF | -1,857 | -1,100 |
FCF | 1,098 | 649 |
営業CFは2,952M→2,295Mに減少しており、損益でも確認したが営業利益が大きく減少していることから営業CFの減少はどうしようもないところ。しかし、22年は回復してくることが想定されるため、そこまで心配はしていない。
投資CFは少し増加しているが、問題視する程でもなく22年の通期予想も回復傾向であったことから、十分に投資を業績UPに繋げることができると考える。
財務CFはセール・アンド・リースバック(自社ビル等の不動産や機械設備等を売却し、その買手から当該物件のリースを受ける取引)による収入の項目が毎年ある点が若干気になる所ではあるが、これ自体は決しては悪いわけではないため問題視はしていない。中身記載がないため判断できないが、事業特性なのか?
ふぁむふぁむ株式投資YouTubeチャンネル
決算内容を踏まえYouTubeチャンネルにて、解説しているしているので是非ご覧ください。
投資は自己責任でお願いします。
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