株式投資のための企業分析
主に決算内容を元に「貸借対照表」「貸借対照表」「キャッシュ・フロー計算書」の分析結果をご紹介
今回の銘柄は「セリア(2782)」です。
事業内容
「100円ショップ」のセリア運営。100円ショップ2位。
株価(チャート:日足_半年表示)
[2021.07.13] 株価4,005円
株価の高値・下値を結んだ紫のラインを見ると分かるが、チャートが三角保ち合いになっており、次第に株価の変動幅が縮小している事が分かる。7月7日にこの紫ラインを下抜けしたが、翌日8日に下髭をつけ、12日に反発し再び三角保ち合いの紫ライン内に株価が戻ってきている。
YouTube動画内でも説明したが、サポート・抵抗ラインを抜けた後にすぐ逆方向に反発することはよくあることであり、現時点では上抜けしそうな雰囲気が漂っている。現在の上値の紫ラインは4,100円ぐらいであるため、4,100円を上抜けした場合は株価が一段上にいく可能性があるため、買いのタイミングを注視しておく必要がある。ただ、急落の可能性もあるため、この様な抵抗線やサポートラインの上抜け・下抜けを狙った買い・売りを行う場合は、個人的には損切りラインに余裕を持たせず、逆方向にいった場合は一旦直ぐに損切りし、様子見・再購入のチャンスを待つ様にしている。損失は最小限にし、利益が出た場合はそのまま伸ばす戦略である。
また、このような揉み合い相場の場合は、RCIやMACDよりもサポート・抵抗ラインやローソク足の形成するチャートの形を重要視して見ている。
株価指標
※株価4,018円、21年4Q決算値で想定
PER:20.7倍
PBR:3.6倍
配当利回り:1.7%
ROE:17.3%
一人当たりの売上:11.1M円(パート1,0000人含)
PERで見ると株価は割安圏内の様に見え、ROEも17.3%と高い値である。
指標値からしてもどちらかと言うと株価は上抜け方向優勢か!?
決算内容
貸借対照表
(百万円) | 資産 | 負債 | |
固定資産 | 36,000 | 85,209 | 純資産 |
流動資産 | 79,393 | 6,613 | 固定負債 |
23,570 | 流動負債 | ||
自己資本比率 | 73.8% | 流動比率 | 337% |
自己資本比率73.8%、流動比率337%は非常に高い値であり、かなり良い貸借と言える。
コロナ禍においても、昨年とあまり変わらないず安全性の高い良い貸借を維持している。
損益計算書
(百万円) | 20.3月期 4Q |
21.3月期 4Q |
進捗率 | 21.3月期 通期予想 |
22.3月期 通期予想 |
売上高 | 181,476 | 200,682 | 101% | 198,700 | 213,000 |
営業 利益 |
17,604 | 21,269 | 104% | 20,500 | 22,000 |
経常 利益 |
17,683 | 21,357 | 104% | 20,500 | 22,000 |
純利益 | 12,070 | 14,726 | 104% | 14,100 | 15,000 |
営業 利益率 |
9.7% | 10.6% | 10.3% | 10.3% | |
経常 利益率 |
9.7% | 10.6% | 10.3% | 10.3% | |
純利益率 | 6.7% | 7.3% | 7.1% | 7.0% |
売上は181,476M→200,682Mの1.1倍増となている。十分な売上増加率とは言えないが、コロナ禍においても安定して売上、利益をを伸ばしてきており、100円均一の低価格帯小売りということもあり、やはり不況に強いビジネスモデルと言える。
21年の通期予想に対しての進捗率も全て100%を超えてきており、期待以上とは行かないがほぼ想定通り。
しかし、22年の通期予想を見てみると、21年実績と22年予想の売上比較で約1.06倍と伸び率が今ひとつ物足りない。利益も同様である。この22年会社予想値をどう読み解くか判断が分かれる所。会社の売上の伸び鈍化ととるか、通期予想値を低く発表してきており上方修正を発表してくる(つまり、通期予想値を超えてくる実力がある)ととるか。もう一つ付け加えるなら、コンセンサスの値は会社発表の22年通期予想値よりも高いものの大きく差はないため、少しの売上の伸びで十分にコンセンサスを超えてくる可能性があると見るのか。
個人的には売上の伸び倍率が低いため、会社発表の22年通期予想は硬い数値を発表してきている様に思える。つまり、通期予想値を超えてくるのではないかと考えている。コンセンサス値まで行くかは、22 年1Q決算を見てみないとなんとも言えない。
更なる成長要素としては海外への事業展開が望まれる。
キャッシュフロー計算書
(百万円) | 2020.3月期4Q | 2021.3月期4Q |
営業CF | 16,202 | 19,447 |
投資CF | -4,141 | -7,919 |
財務CF | -4,837 | -5,220 |
FCF | 12,061 | 11,528 |
営業CFは16,202M→19,447に伸びており、FCFもプラス値であることから投資CF含め問題のないCFに見える。少し投資CFはマイナス増加しているが、前年との大きな違いでは「定期預金の預入による支出」であり、特別問題視する必要はないとみている。
財務CFは大きな変化ない。
ふぁむふぁむ株式投資YouTubeチャンネル
決算内容を踏まえYouTubeチャンネルにて、解説しているしているので是非ご覧ください。
投資は自己責任でお願いします。
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