株式投資のための企業分析
主に決算内容を元に「貸借対照表」「貸借対照表」「キャッシュ・フロー計算書」の分析結果をご紹介
今回の銘柄は「BASE(4477)」です。
事業内容
・Eコマースプラットフォーム「BASE」を提供
・オンライン決済サービス「PAY.JP」及びID決済サービス「PAYID」を提供するPAY事業を展開
株価(チャート:日足_半年表示)
[2021.06.03] 株価1,691円
移動平均線は短期・中期共に長期移動平均線を下抜けしておりデットクロスを形成しているが、株価1,500円付近でざっくり2度ほど反発しており、サポートラインを形成している。そのため、株価の推移で見ればもみ合い相場と見ることができる。
短期目線ではやはり1,500円を下抜けした場合は、下落トレンド突入と言うことで注意が必要。もちろん、良くあるパターンではあるが、サポートラインやトレンドラインなど抜けた後に直ぐ大幅反発の可能性があるため、多少様子見は必要。
MACDは短期が中期を上抜けしているものの、0ラインをまだ超えておらず方向感が出るのはもう少し待つ必要がある。
RCIからは短期・中期共に0ライン近くであり買われすぎ・売られすぎどちらでもない状況。また、中期を短期が下抜けしてデットクロスを形成しそうな見方もできるが、中期が緩やかに上昇傾向にあることから、仮に短期が下抜けした場合であっても中期が上方向であれば、一時的な下げと判断することもできる。
まぁ結局のところ現状方向感なくもみ合い相場ということ。
ただ、1,500円のサポートラインに近づいた時は注意が必要。
株価指標
※21年通期予想数値で計算
PER:-倍(利益マイナス予想のため使えない)
PBR:11倍
配当利回り:0%(無配)
ROE:-6%
一人当たりの売上:60M円
21年の通期予想で売上は伸びているものの、利益面がマイナス予想のためPERなど使えない指標もある。一人当たりの売上は60M円とかなり高い水準にある。
決算内容
貸借対照表
(百万円) | 資産 | 負債 | |
固定資産 | 811 | 16,261 | 純資産 |
流動資産 | 26,925 | 63 | 固定負債 |
11,411 | 流動負債 | ||
自己資本比率 | 58.6% | 流動比率 | 236% |
自己資本比率は58.6%で高い水準であり問題なく、流動比率は236%あり十分な安全率と判断できる。(流動比率目安は200%以上)
また、昨年度よりも自己資本比率・流動比率ともに大幅に数値が改善しているため、現状安全率は高い貸借に見える。
損益計算書
(百万円) | 20.12月期 1Q |
21.12月期 1Q |
進捗率 | 21.12月期 通期予想 |
売上高 | 1,124 | 2,237 | 21% | 10,536 |
営業 利益 |
-28 | 13 | -% | -929 |
経常 利益 |
-26 | 12 | -% | -929 |
純利益 | -29 | 40 | -% | -933 |
営業 利益率 |
-2.5% | 0.6% | -8.8% | |
経常 利益率 |
-2.3% | 0.5% | -8.8% | |
純利益率 | -2.6% | 1.8% | -8.9% |
20年1Qと21年1Qで比較すると売上が約2倍に伸びており、戦略方針として決算説明でも言っていた様に確実に伸ばしてきている点は評価できる。が、通期予想に対しては21%でやや届いていないのが現状である。
利益面のプラスは出してきているが、通期予想は大幅なマイナス予想のためこれから顧客獲得・認知度向上のため広告等の投資を拡大していくことが見受けられる。決算でも言ってましたしね。
もちろん売上拡大・顧客獲得のために投資を行うことは十分理解できるが、早く投資抑制による黒字ではなく純粋な黒字化して欲しいものだ。
懸念点としては昨年度の2Q決算が結構良かったので、今年度の2Q決算が少しでも微妙だった場合、より前年度との差が顕著となり、数字上見栄えが悪くなることから今年度の2Q決算は要注意である。
決算説明資料内のGMVで、月間GMVの伸びがやや鈍化しているものの、個人的には現在の市場環境の中で比較的粘っている方ではないかと見ている。この点については人それぞれの捉え方で見方が変わるかもしれない。
キャッシュフロー計算書
(百万円) | 2019.12月期4Q | 2020.12月期4Q |
営業CF | 870 | 3,128 |
投資CF | -51 | -471 |
財務CF | 1,879 | 12,419 |
FCF | 819 | 2,657 |
営業CFは870M→3128Mと大幅に増加しており、この伸びはかなり評価できるが、注意頂きたいのは、20年のキャッシュフローであるため、21年(今年度)は恐らく20年を下回る営業CFになることが予想される。昨年度がコロナ禍で投資抑制していたため結果として利益確保につながったが、今年度からはまた様子を見ながらではあるものの投資拡大により、利益は減少する予想である点は頭に入れておく必要がある。
とはいえ、実際にマイナス決算出たら株価下がるよね〜
投資CFはあまり変化はなく、コロナ禍で投資抑制したためだと思われる。投資が比較的抑えられている中での売上の伸びは評価できると考えている。
財務CFは1,879M→12,419M大幅に数値が増加しているが、中身を確認すると株式の発行による収入がほとんどを占めており、借入という訳ではないのでまぁ問題はないかなという感じですかね。
ふぁむふぁむ株式投資YouTubeチャンネル
決算内容を踏まえYouTubeチャンネルにて、解説しているしているので是非ご覧ください。
投資は自己責任でお願いします。
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